小論-04


2019年5月20日

市民のうねり「ブナ林」構想について

我が国はいつの間にか、アメリカ・トランプ政権にも増して官僚も巻き込んだフェイク国家に成り下りました。こんな政治をこれ以上続けたら 回復不能になります。今まさに安倍政治によって歪められ傷つけられた政治、社会、官僚機構、委縮するメディア、批評性と寛容の喪失・・・ 緊急な施療が必要です。つまり早急に政治の方向転換しなければなりません。
その任務を担うべき立憲民主党枝野代表は、来るべき選挙に向けてようやく野党統一候補に言及し始めましたが、支持率が10%前後で 人気のない野党が幾つ集まっても、とても「安倍一強」に敵いません。やはり反政権野党の結集だけでなく、ポピュリズムに陥らないよう熟議 され行動する市民各層との連繋が急務です。
仮にそれを市民のうねり「ブナ林」構想と呼びます。貯水/浄化機能・森林浴効果・多様な生物の揺り篭・多種食材の宝庫でもあり、土壌を豊かにする日本の原風景「ブナ林」です。「五つ星」「雨傘」「ウォールストリート占拠」「ポデモス」・・・世界各地の市民運動を教訓に、日本独自の「熟議+行動」する市民・個人の集まりとリベラル政治集団とのコラボ。安倍政治による病理の治療〜森林浴効果や土壌を肥やす「ブナ林」のイメージに繋がります。「安倍一強」を凌駕するには、どうしても「市民エネルギー」の高まりが必要ですから。
市民グループのあらましは、①旧シールズなど若者たちのグループ、②学者・ジャーナリスト・働く人々の仲間、③「安倍政治を許さない」個々の市民たち、など熟議・行動する人々の集まりです。その纏め役には再度山口二郎先生や旧シールズ元リーダーたちにお願いします。
一方政治集団に関して、野党第一党「立憲」枝野代表は民主党政権混迷(主流派の話)の当事者なので、ここでは反安倍思想を保ちつつ 中道から保守勢力まで幅広くカバーできて政治理念も堅実、民主党政権時にも傷のない江田憲司氏をリーダーに推薦します。
市民のうねり「ブナ林」がまず取り組む課題は、安倍政治によって歪められた政治全般の治療です。その本質をなす①全体主義や修正主義志向、②国会軽視、③桐喝政治(前文部官僚前川氏や辺野古基地反対住民への監視活動)、などからの転換。行き過ぎたグローバル化で分断された格差社会や1995年以降顕著になった不寛容な社会への手当て、復古化した司法や教育の是正など、各層の歪みの施療です。具体的には、アベノミックス失敗(経済環境好転せず/給料低下)、外交失政(ロシア領土交渉四島一括返還と北朝鮮政策の破綻)など安倍政治の実態を明かにして「官僚に嘘をつかせない」「公文書を破棄/改窟しない」といった真っ当な政治に戻す〜方向転換しないと国の運営が危ういことを有権者に丁寧に説明することです。その他の政策目標は、①反原発姿勢を示し、②民主党政権時の反省から経済政策では、機動的に金融緩和策を採りつつ、財政再建には景気に配慮した増税(格差社会に消費税は不適合ゆえ贅沢税や環境税など)案を織り込み、新たな「税制/年金」改革を進めること、などです。
2019年5月20日
【小論−04】