豆読本
高齢者にもおすすめ!
便秘の仕組み&解決法
慢性便秘は、
なぜ起きるか

通常、食後8〜10時間ほどたつと、消化吸収されたのちカスとなった便は、 S状結腸まで来ます。 ここで半日〜2日位とどまり「バナナ型」などの形のある便ができます。 この便は大蠕動(だいぜんどう)という大きな強い蠕動運動で直腸まで降りてきます。 ここまで来ると直腸の壁が、脳に「ウンチが出ますよ」と知らせてくれて便意が起き、排便にいたるわけですが・・・
慢性便秘症の子は、新しく便が下りてきても、直腸にすでにウンチが溜まっているので、脳が知らせてくれない。 直腸が脳を刺激しないからです。何日もたって、直腸に便が大量に溜まったところでやっと便意が起きますが、 固くなった大きな便を出すことは苦しいので便意をがまんし、さらに大量に便が溜まっていくという悪循環にはまります。
※大蠕動は1日に1〜3回おきる波で、まとまった食物等が胃に入ると生じます。

週に1回とか月に3回しか出ない、便がちびちびもれる、食欲がない、イライラ、集中力の低下など、慢性便秘症に悩む子どもは、10人に2人とも。学校生活にも悪影響を及ぼし、精神的にダメージを与える便秘は、今緊急の課題です!

便秘のしくみ

たまった便は浣腸して出してやり、
直腸をからっぽにする!!
解決策は「浣腸!」です。
便は直腸まで下りてきているのですから、これを肛門からの刺激によって出してやります。「浣腸」は毎日1回行って、直腸をからにすることがよいのです。毎日これを続けると、便の流れがよくなり、大腸全体の便の溜まりも減っていきます。

「浣腸」をすると、溜まっているものを大きめの刺激で動かして出すので、最初は苦しいですが、溜まりが減るにつれて苦しくなくなり、むしろ便がすっきり出ることがわかるようになります。おなかがすっきりして、食欲も出てきます。少食だと思われていた子が便秘が解消するにつれ、とてもよく食べる子になったりします。

うれしいことに、直腸に便を溜めないようにしていると、しだいに直腸の感受性が戻り、 1日分の便量で便意を感じるようになります。(実際に、本当に直腸が細くなるにはかなり時間がかかります)
浣腸で大掃除する!

浣腸は正常な排便に戻る
ための第一歩!

直腸に溜まっている便は浣腸でスッキリ出してやり、いつも直腸がからっぽになると、正しい排便のリズムが戻ります。

高齢者は、身体機能の衰え等により大腸に便が溜まりやすくなっているうえ、 筋肉の衰えから便が肛門まできていてもうまく出せないという、子どもと同じ便秘症に悩まされています。 そこで高齢者でも同じように浣腸などの刺激でスッキリ排便して、定期的に出すのが良いでしょう。

浣腸は、常用するとくせになるとか、効果が減少するとかよくいわれますが、そんなことはありません。浣腸の成分は、グリセリンという油と水で、毎日使用しても無害です。ウンチ博士の中野美和子先生は、浣腸を用いて腸をからっぽにし、正しい排便のリズムを取り戻して、多くの慢性便秘の子どもを救ってきました。浣腸は、正しい排便に導くための第一歩なのです。

正しい排便とは

良い排便とは
排便したいという感覚があって、トイレに行ってラクに1日分の便(2〜3日に1度の排便であれば2〜3日分の便)が出て、
排便後にすっきりしたという感覚を持てること!

著者
中野美和子先生/監修
国立小児病院を経て、
さいたま市立病院小児外科部長(2018年退職)、
非常勤医として排便外来は続行。
現在は神戸学園所属、
熊本大学病院小児外科・移植外科勤務。
著書「赤ちゃんからはじまる便秘問題」(言叢社)
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